あとがき
 山登りを始めて満35年になります。
 それまでは遠足や腕白仲間とは遊び感覚で登っていましたが、登山装備らしき格好で福知山・英彦山に登ったのが山登りの最初でした。
 山を登るに際して、同僚の坂野君と「道具を揃えよう」と購買会に出かけました。登山靴は当時の価格で¥9500で、我々の給料が約¥7500位と記憶しており、他に帽子・ベスト・ザック・ラジュース・飯盒等を一緒に求めているので一年月賦で買ったのでしょう。
 冒険的な山登りも無く、ただひたすらに歩くのみでした。
 山は私の師です。
 山を歩いていると自分の性格を良きにつけ悪しきにつけ発見することが出来ます。人よりも多少優れた点や、劣ることを発見して、それが相手を思いやる心を養ったりしているような気がします。又、山は人間と自然とのかかわりを身に持って教えてもくれ、自然にも優しく接する心も育ててくれます。
 仲間にも恵まれました。百のうち単独行は17座で、83座は友と共に山頂を踏んでおり、特にSCRAPの仲間、鉈目会の仲間には感謝してやみません。
 そして、今回、深田百名山を完歩して、自分がこんなふうに私なりの山に生きてきた証を残してみました。今後も体力が続く限り、焦らずに山と長く付き合っていこうと思ってます。
1995年9月19日 六五郎小屋にて