山梨百名山・鶏冠山(トサカ山)
 奥秩父山塊のほぼ中央に位置し、秩父多摩甲斐国立公園を代表する渓谷である東沢渓谷の北側に屹立している。山頂付近に連なる岩峰がニワトリのトサカのように見えることからこの名がある。第一岩峰、第二岩峰を経て第三岩峰(2,020mには鶏冠山の山梨百名山の標柱がある。鶏冠尾根の最高点2,115mは飯盛山(エボシ)と呼称されていてと木賊山(2,466m)・甲武信ヶ岳へと続いている。
 手つかずの自然が残り、登山道は、岩登り技術と体力、正確なルートファインティングが要求される難路で、熟練者向きとある。山梨百名山に97座登頂していて、難易度レベルDランクの笹山と鶏冠山の2座が残っていて自分の実力では登頂困難なので諦めていたが「山梨の山案内の会」を知って鶏冠山ガイドを依頼すると引き受けてくれたので小川仁さんを誘って挑戦することにした。9月末から計画しガイド・下山後の民宿も予約していたが、台風・大雨で三度も流れて、今回四度目も前日は雨で当日の明け方まで雨予報ですがガイドの「大丈夫でしょう」の声に実行に移した。
 日程  20201103日(登攀日
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 君津IC16:50==勝沼IC==道の駅みとみ21:20(車中泊)
  アクアライン手前から大渋滞で山手トンネルでは更に酷くなり首都高に乗るまでには2時間強と想定外で、コロナどこ吹く風で観光に出掛けているようだ。道の駅には予定より2時間20分遅れで到着、小雨がまだ降り続いている。屋根下で明日の天候を願って軽く乾杯して、トッピングにトンカツ・キムチ・タマゴを入れて鍋焼きうどんで身体を暖めて車中泊とする。自分は助手席に寝ていたが何故か霧雨が顔に当たるので目を覚ますと窓が全開になっていた。
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 道の駅みとみ6:55西沢山荘:7:10…鶏冠谷出合7:35/7:50…第1岩峰コル10:10…第3岩峰コル11:553岩峰ピーク12:00/12:35…第一岩峰コル14:05…鶏冠谷出合15:50/16:10西沢山荘16:35=道の駅17:00=日の出荘(泊)17:40 
標高差:1744m、移動距離:8.7q <行動時間;9時間25
 霧の中に朝日に照らされる紅葉が拡がっていて今日の晴を約束している。ガイド(温井さん)と合流して出発点の西沢山荘へ着き、準備体操をしていざ出発です。
 持参していた渡渉用の沢靴・ヘルメット・ハーネス・スリング・ロングスパッツは不要だとのことでしたが自分はヘルメットは持参することにした。二股吊橋から霧の中に紅葉に染まる鶏冠山が浮かび、高度感に圧倒されて登れるのかなーと不安も走るがファイトも湧いてくる、頑張らねば!!
 鶏冠谷出合は素足で渡渉ですが冷たく滑りやすかった。左の東沢、右の鶏冠谷に挟まれた急坂の尾根をひたすらに登り、雨避石・杖置場を過ぎて大岩に。ここから左手に登り気味にトラバースして第1岩峰コルに到着、2時間20分も要していてコースタイムより20分プラスだが頑張っているようだ。ガイド曰く「これからが鶏冠山の魅力ですよ」と、鎖を頼りに足場を確保するのに苦労しながら第2岩峰の上部へ飛び出す。ガスの中の目前に第3岩峰に国師岳・出発した道の駅は眼下にと眺めは最高です。
 ここからも鎖等の岩場が続き緊張感を保持しながら進んで迂回路の標識に導かれてエボシと第3岩峰の分岐に、左に進むこと5分で朽ちかけた山梨百名山・鶏冠山の標柱に到着しました。
 1岩峰コルから1時間50分とこの区間も15分プラスで歩くことが出来、98座目を達成出来、ガイド温井さんに同行してくれた小川さんに感謝です。甲武信ケ岳〜国師岳〜奥仙丈ケ岳が岳〜黒金山とかって闊歩した稜線を眺めながら,腹が減ってはいるが固形物の行動食は喉を通らないが無理して口にします。
 「山の事故は降りに80%発生する」と気を緩めることなく下り、第2岩峰の下降はアンザイレンしてもらい、靴が三度程岩の割れ目に挟まって抜けなくなるハプニングも起こりました。
 登りに4時間50分、降りに4時間と要して事故も無く日没前の明るいうちに下山することが出来ました。翌日には手足に小さな傷の勲章を作っていました。

 西沢渓谷の周回道は土砂崩れ等で通行不可とのことで来春の復旧を目指しているとのことで、紅葉時期にも関わらず観光客は少ないとのことでした。

 我々は民宿「日の出荘」に三度も予約をキャンセルしていましたが登山者には優しく「登れてよかったですね」と優しく迎えてくれ、二人で祝杯をあげました。

 

ガイド作成の俯瞰図

二岐吊橋から鶏冠山を

鶏冠谷出合

大岩からのトラバース

第2岩峰から

第3岩峰を望む
山頂にて
第3岩峰を振り返る

第2岩峰を下降中

同じく小川氏
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   晴 
日の出荘8:30=ざぜん草公園8:55小倉山(955m)9:30/9:50…ざぜん草公園10:30=勝沼IC10:50=木更津南IC12:00<行動時間;1時間35分> 
 ぐっすりと眠れて気分よく目覚めて、今日も快晴なので小倉山に登ります。山頂の展望台からの山座同定は富士山・毛無山・笊ケ岳・聖岳・赤石岳・荒川岳・農鳥岳・間ノ岳・北岳・仙丈ケ岳・甲斐駒ケ岳に眼下には塩山の街並みの中の塩の山等々とフィナーレを飾る眺望を楽しむことが出来、昨日の筋肉痛も和らいだ感がしたようでした。
 次は体力度・難易度レベル共にDレベルの笹山(黒河内岳)への挑戦が待っています。
 

右から北岳・間ノ岳

左から聖岳・赤石岳・荒川岳

富士山も

塩山市を俯瞰

落葉道を降る