台風15号ドキュメント(2019年)
台風15号 8日(日)〜9日(月)に暴風域を伴って東日本上陸へ
7日15:00予報
発達中の台風15号(ファクサイ)は、6日(金)15時現在、南鳥島近海を北西に進んでいます。
▼台風15号 9月6日(金)15時現在
存在地域 南鳥島近海
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 北西 35 km/h、中心気圧 996
hPa
最大風速 25 m/s (中心付近)、最大瞬間風速 35 m/s
台風15号は暴風域を伴って8日(日)の夜から9日(月)にかけて関東地方の沿岸にかなり接近、上陸する恐れがあります。
※暴風域とは台風の周辺で風速25メートル以上の風が吹いているか、地形の影響などがない場合に、吹く可能性のある領域のことです。
【特徴】
コンパクトで雲域が比較的、小さい
※荒天の時間は長くはないものの、台風が接近すると急に風が強まり、波が高くなる恐れがあります。
【どんな風の吹き方になるのか〜予想される風の強さ〜】
8日(日)にかけて予想されている風の強さは
最大風速が35メートル、最大瞬間風速が50メートル
※平均的に風速35メートルの風が吹くと予想されていますが、これは多くの樹木が根こそぎ倒れたり、電柱や街灯が倒れたりすることがあるほどの風の強さです。また、瞬間的には50メートルの猛烈な風が吹くと予想され、大型のトラックでさえ走行中に横転してしまうほどの猛烈な風です。屋外での行動は極めて危険です。
以上が台風15号の予報だが、台風は<コンパクト>とのことで大したことなないだろうと8日(日)特に台風対策もしなく22:00頃就寝。
9月9日(月)初日
1時ごろトイレで目覚めると風が強いが、時速35qなので直ぐに抜けてくれるだろうと思ったが、停電になり稲妻が光り、家を揺るがすような強風となり眠れない。初めての経験なり。それよりも女房の「怖い怖い」の声がうるさい。
風で自作の物置やパーコラ等のビニールの波板が飛んでいるのでは、カーポートの天井のアクリル板が吹っ飛ばされているのではと心配だがベッドの中で丸くなって夜が明けるのを待ちながら、山で強風体験を思い出したりしていた。
@
初の北アルプスの大日小屋で台風で小屋が吹っ飛ぶような揺れて怖かったな〜
B
朝日連峰を縦走時、以東岳稜線で風雨で身体が飛ばされそうになったな〜
風が弱くなったのか朝方は少し眠れたようで、6:00頃起床して合羽を着て恐る恐る外回りを点検した。
1.カーポートの天井のアクリル板が飛来物原因か一ケ所破損。修理はしない。
3.大工道具置き場の波板が吹っ飛んでいた…
5.パーコラの波板は無事だが基礎石が15pずれていたので元に。
8.今までの台風でも被害はなかったが、2Fのベランダに雨が降り込んだのが1Fの食卓テーブルに雨水が落ちていた。天井はもう濡れていなかった。ステンレスで漏れないようにしていたが・・・溜まった水を除去した。
以上が被害と言えば被害だろう。
9日は山パト予定だったが中止の連絡が入った。10日からSTでシルバー就労予定だったがスマホは「モバイルネットワークに繋がりません」のメッセージが表示され通じず連絡が取れない。停電で固定電話が通じないのは判るが、何故携帯電話が通じないのだ、バッテリー残量も少なってきた。
停電中で、水道はチョロチョロで夕刻にはシャワーが使えたが夜には停まってしまった。
停電対応として、ランタン・ローソク・ヘッドランプ・携帯ラジオと山装備が役に立つ。夜は蒸し暑くなかなか眠れない。
9月10日(火)2日目
暗くなるとすることもなく、夏の大三角点とカシオペアを蚊に刺されながら眺めて、7時過ぎにはベッドに入ったが蒸し暑い。 |
9月11日(水)3日目
スマホの充電をとドコモに出向くも、老々男女で一杯であきらめて帰る途中、山友の仁さんが車から充電しているのを思い出して彼の家に。彼は太陽光装置を設置していて充電できるとのことで彼のバッテリーを拝借して一安心です。信号が止まっていて交差点で大きな衝突事故を見かける。暇だからと言って、ランニングや油彩を描く気力なくエアロバイクで汗を流した。ビールも冷えてなく今日は禁酒です。
今日の夜も蒸し暑く、2Fのベランダに山用エアーマットを持ち出して寝た。精神的なものなのか今日で3日間排便なし。
9月12日(木)4日目
ガソリンスタンドも閉店で開店のガソリンスタンドは4時間以上の待ち時間らしく、マイカーのガソリン残量は少なく無駄な動きは止める。
夕刻に隣から氷が手に入ったと冷えたビールの差入を美味しくいただきます。
ウォシュレットが使えないので肛門の周りが痛くなり、皮膚が退化しているのだ。思い出したのは、海外トレッキングは日数がかかるので使用していた山用の簡易ウォシュレットを探し出すとあった。
TV情報では君津が壊滅状態ではないかとのお見舞いメールやラインやSMSが続々と入ってくるが、こちらは状況が全く分からなく、電気・水道の復旧見込みのアナウスもない。自治体の対応はどうなっているのだろうか?今回で君津の名前は皮肉にも全国区になったことでしょう。
全国各地の仲間(八戸、宮城/遠田郡・仙台、筑波、草加、練馬、厚木、白馬、黒部、山梨/北杜・牧ケ丘・黒森、名古屋、滋賀、博多、北九州/若松・八幡・小倉、鹿児島等々)に同じく被害に遭っている館山・木更津・富津・君津の仲間・知人からも入ってきます。
9月13日(金)5日目
朝方トイレニ起き外を眺めると電気がついている、4日振りだ。朝の外気温も20℃と爽やかです。夕刻5日振りにジョギングします。
電気と水のどちらの方が必要かを考えた。これは人によって生まれ育った環境や現在の環境によって異なると思うが私見を述べてみます。
結論から言えば水の方が大事だと思いました。何故なら、身体の中の水分率は約60%で絶対に水が要求されていて、水が無いと人間は死んでしまうが、電気が無くて死んだと聞いたことが無い。
自分が幼少の頃電気は点いていたが、冷蔵庫・洗濯機・テレビなんかなく不自由を感じたことが無かったのが、文明機器の発達により芳醇な生活に慣れきってしまっているから電気のない不自由さを感じた人が多かったのだと思う。水道もあったが、井戸もあって冷蔵庫代わりに使っていたような気がする。
停電・断水からといって悲観的な感じはなく、そう長くないとの見込みもあってポジティブな捉え方で過ごします。山の本を読んだり、山の計画も立案したりもして時間を潰した。
9月14日(土)6日目
今朝も涼しく、鹿野山へトレランに。道路の倒木は除去され車も走れるようになっていたが、電線に倒木が倒れ掛かったり、周辺の杉の木がなぎ倒されていて初めて見る光景が拡がっていて、まだ停電の箇所も多く見かけた。
千葉県内の停電状況
東電は当初、11日中の全面復旧の方針を示したが、その後先延ばし。27日までにおおむね復旧の見込みと変更していた。復旧困難な地点があるため、全面復旧は27日以降になる可能性があるという。
9日発生時;50万戸超、11日;39.4万戸、13日;18.5万戸と遅々として復旧進まず、東電の作業量の見誤りと報じられている。
大きな自然災害が発生した場合「災害本部設置」等を聞くが千葉県も君津市からもそのようなアナウスが無く、復旧見通しのアナウスも無いのは何故だ!!
9月15日(日)
今日は孫の小2の翠桜のピアノ発表会が神奈川「新百合トウェティワンホール」であるとのことで、娘婿の両親は名古屋から、女房は君津から出掛けたが、小生はMGC(マラソングランドシップ)のTV観賞のため留守で翠桜には応援メッセージを託した。
演奏曲@踊り続けましょうAシンコペイテッド・クロックの2曲で、昨年より数段上達していたとのことで頑張り屋が発揮されて嬉しいものです。夕に6qのジョギングして、小糸公民館で水をもらって、君津文化ホールに自衛隊の設置している‘東風’の風呂に、9日以降初めてでやはり気持ち良い。
9月16日(月)敬老の日
朝から雨のため、室内でエアロバイクや体幹トレーニングで汗を流す。16:25水が出た。
9月17日(火)
高宕山に様子見に出掛けたが、石射太郎登山口まで車で入れず最終民家(平田)で高宕山でよく会っている植物博士のSさんの車がパンクしていて、彼のJAF依頼等で1時間くらい要してから倒木竹・土砂を除去しながら進んだが、大木4本を残して登山口まで2時間強もかかって退散した。その後、彼はオートウエーブでタイヤ交換しているとのことで出向いて山の話を小一時間して帰った。
東電の復旧に手間取ることが理解できた。
※遅かりし由良之助ですが、車からスマホ充電装置を求めた。
※25日に房州アルプスの帰路に寄ってみると、ブル等が入ったみたいで綺麗に整備されていて登山口まで車で入れた。
9月18日(水)
山パトロール範疇の下見に3人で出かける。香木原コース・奥畑登山口・石射太郎登山口と壊滅状況で写真をシルバー本部に送付。これを市・県に送付すると当分指示があるまでは山パトは中止との連絡を受けた。県内の各地域の「関東ふれあい道」を管理している箇所からも同様な情報が入っていて、復旧についての見通しは無いとのことである。そうだろう、第一は生活者への復旧だ。
9月19日(木)
シルバー人材センターから清和公民館が避難所で秋元小学校が駐車場になっていて、その整備に山パトグループに依頼があり、当面19日から25日まで3名/日で12:00〜21:30まで、小生は19、21、22、24、25日の5日間を担当することになった。
12:00前に到着して市の担当者から指示を受けます。被災者は支援物資の配給・炊き出し食料の受け取り・ブルーシート受け取りに、自衛隊による入浴施設に給水が行われていて、遅くまで多数来られ、秋元小学校への入口は狭く曲がりくねっていて3か所のポイントで互いに声を掛け合い、駐車場は鰻の寝床みたいに長く、駐車場は常に満杯状態で出入りする車の誘導を行います。
県外NOの支援者の車や報道陣の車は被災者の駐車場所を占有するので隅っこに移動させます。
19:00を過ぎると冷え込んできてウインドブレーカーを着、18:00頃から勤務が終わってからの家族が給水と入浴で混んできました。
一日中立ちっぱなしで、食事も御握りを食べながらで足に相当きます。帰ってから風呂に入ってビールも飲まずに直ぐに寝ました。お陰で、翌朝の体重&内臓脂肪率は低くなっていて嬉しくなります。
9月20日(金)
高宕山に石射太郎登山口から偵察に入りましたが、登山道は倒木・堆積土砂を避けながら何とか前進して石射太郎鞍部に。Gさんが修復した小屋のトタン屋根が吹っ飛んで中は水浸しになっていました。首筋や足がムズムズするのでみるとヤマビルに8ケか所ほどやられていて、山頂まで行く気力を失せてしまいます。それでもと樅ノ木のテラスに。主の樅ノ木がなぎ倒さていて呆然です。下の十字路まで下ってみましたがここも悲惨なもので、ここから引き返しました。
※ヤマビルに喰われた後の痒みは1週間も続きました。
9月21日(土)
秋元小学校の駐車場整備に従事。
・停電戸数;14日:13万戸、15日:11.4万戸、16日:7.3万戸…20日:1.5万戸、21日:3,600戸、22日:2,800戸、25日:停電解消との報告だったが、26日現在の隠れ停電はまだ600戸とあった。
・住宅被害;11,700戸で復旧補償を国対応が求められている。斜め向かいの家も屋根のトタンが吹っ飛び雨漏りが激しかったとのことで思案されています。
秋元地区は夕刻に電気がついたようですが、水が出るが濁っていてまだ飲めそうもないと給水・風呂には人が絶えません。
9月22日(日)
秋元小学校の駐車場整備に従事。今までよりも見えられる人は少なってきましたが、停電・断水はまだスポット的な箇所があるようです。
・93歳の御主人を車に残してお風呂に行かれる奥様から「少し徘徊癖があるので見ておいてください」と、戻られて、奥さんの苦労話を聞いたりもしました。
・給水に来られた中年男性の人は「自衛隊の人には感謝だね、何か恩返しがしたいが」と幾度も顔を合わせる人とは会話も弾んだりします。
我々に対応してくれる市職員のKさんは不眠不休で駆けずり回っていて、1.5歳の女の子がいるそうですが「忘れられています」と嘆いていました。明日は休めるそうなのでお子さんと遊んでください。
9月23日(月)
房州アルプスに出掛けますが、高宕山同様で復旧をどうするか?
9月24日(火)
秋元小学校の駐車場整備に従事。12:00に出向くと何故か車に人がいっぱいです。ライオンズクラブの「軽トラ支援部隊」が君津市長をはじめ結成式をして被災地に出向いて行きましたが対応が遅すぎるとの非難の声が上がっていました。
もう一つは、警察・県会議員・市役員がウロウロ…。聞くと「大臣(萩生田)が来るとのことでピリピリしています。何の目的かこれも意味が分からないです。
風呂・給水・炊き出しに見える方も非常に少なくなり、今日は18:00で切り上げて良いとの指示を受けました。
虹が大きく弧を描いて我々のフィナーレを飾ってくれていました。
★東電の復旧報告
台風15号などの影響による停電の復旧作業にあたっている東京電力パワーグリッドは24日、同社のホームページ(HP)上で提供している千葉県内の停電情報軒数が同日午後6時45分の時点で「ゼロ」になったと発表した。一方、親会社の東京電力ホールディングスはその後、倒木や道路の陥没などで復旧困難な地点が県内に26カ所(190戸)あると発表。双方で食い違う内容となり、住民からは不安の声も上がっている。
東電パワーグリッドによると、HPの停電情報軒数は、高圧線の復旧状況などに基づいて更新されている。県内の高圧線の復旧工事が完了したとして「ゼロ」となったが、土砂崩れや道路の陥没などで一部復旧が困難な地点がシステム上表示されない形になっていたという。
この点を補足する形で、東電ホールディングスは24日夜、25日以降も復旧作業を継続する地点が9市町26カ所に点在していることを明らかにした。ほかに、高圧線から各家庭につなぐ引き込み線が断線するなどして停電している場合もあるという。