奥多摩・長沢脊稜を歩く 
 昨秋計画していたが台風の為断念したので「今年の連休に歩こう」と言うことで実行に移した。当初は51日出発予定だったが、小生の君津中央図書館で開催の「小糸絵画展」の搬入が1日にズレたので2日の出発に延期してもらった。天気予報はこれが裏目で3日〜4日と山は荒れる予報でマズイなーと思っていたが、何とこれが大正解でした。今回のコース上にはまだ踏んでいないピークが多くあり2000座に対して稼げるなーと ほくそ笑んでいた。

今回歩くコースは長沢脊稜(セキリョウ)と呼ぶのだろうと思っていたら、「道標」に「山と高原地図」には長沢背稜(ハイリョウ)となっているのは何故か?三省堂等他の辞典にも脊梁(稜)はあるが背稜の単語はない。
 Netには「長沢背稜」という恥ずかしい特許は一体だれが、いつ、どうして取得したものかと疑問を呈していますとあって、その通りだと思った。

 日程  201852日〜5
 花シリーズ(スライドショー)
 メンバー  山田、吉島、伊藤
 山シリーズ(スライドショー)
 52   木更津南IC4:55=日の出IC6:30=東日原P7:30/7:55…一杯水避難小屋11:30/11:45天目山(1576m)12:25/12:40板形の峰(1553m)13:00七跳山(1651m)14:15…酉谷避難小屋15:30<行動時間:7時間35分>
 吉ちゃんのザックは共同装備で膨らんでいて缶ビールも6P入れているとのこと、勉ちゃんには今晩のカレーの食材を持ってもらって、自分は個人装備だけだが2人の足を引っ張らない様に頑張らねばと気合を入れる。

天気予報は今夕から荒れるとのことで、雨が降り出す前に避難小屋に到着したいものだ。と思っていたが高曇りで視界もあり暑くも無く非常に助かります。

登り始めは急坂だが、足元のキジムシロ・フタリシズカ・スミレに高度が上がるとクヌギの若葉が映えて慰められ、尾根に上がるとツツドリの声も届き、ミツバツツジのピンクが新緑の中に灯ります。一杯水小屋でザックを降して昼食、元気づけの泡で喉を潤します。

酉谷避難小屋まで登山道はピークを避けて巻道になっていて、これでは山座を稼げないので都県境界尾根を歩いて3座を稼ぎましたが4座はパスしました。

酉谷避難小屋は清潔で水場も小屋の前にあって冷たく、早速缶ビールが冷やされます。甲武信岳から来たという無口な先客が一人いたが、先ずは乾杯して夕食はカツカレー・パスタ入りポテトサラダにスープ付きを食して早々にシュラフに入りました。

 53   避難小屋7:15酉谷山1718m)7:50水松山(1688m)10:15長沢山(1738m)11:05/11:25仏小屋の頭(1678)柱谷の頭(1708)コヤセドの頭(1820)ヤケトの頭(1818)芋の木ドッケ(1946m)13:30…大ダワ14:25…雲取山荘15:00 <行動時間:7時間45分>
 霧雨が降っています。霧が薄れると谷間からガスが湧いていて晴れる兆しを感じます。一応雨具を付けて出発するも暑くなり脱ぎます。今日の足元はまだ花芽が出ていないマイズルソウのオンパレードにスミレ・ハシリドコロ・コミヤカタバミ・エンレイソウ・ネコノメソウ等々が次々に現れ、カラマツカエデの新芽が生き生きとしてエネルギーを与えてくれます。

 雲海の奥に両神山も顔を出し、薄陽が新緑を照らし、緑をはらんだ風が心地よく吹いてきます。長沢山には新しい大理石?の道標と雲取山までは丸太の道標が、これに「nagasawahairyo」と銘打ってあります。

 痩せた岩尾根の急登に掛かると思いがけなくイワウチワに開花を待つシャクナゲの蕾の中を詰めていきます。仏小屋の頭・柱谷の頭・コヤセドの頭・ヤケトの頭の各ピークは定かでなないがここだろうと納得して進み、長沢脊梁の最高峰の芋ノ木ドッケに。

この2日間は歩いているときは誰にも会わなかったのに、雲取山荘に来ると下界に舞い戻ったような人で、部屋も相部屋7人でした

 54   山荘6:00雲取山(2017m)6:30/7:10…富田新道分岐7:35権衛ノ頭(1845m)…吊橋9:50…林道10:20…八丁橋11:35…日原鍾乳洞12:35/13:05…東日原P13:35=観光荘14:10<行動時間:7時間35分>
 霧深く冷え込んだ朝方で晴れる予感がし、立った山頂からの眺望は最高で、最近でこんな素晴らしい富士山を眺めるのは、乾徳山と鍋割山と3本の指に入ります。

 何故かインドネシアからのグループがいて、その中の女性から写真を一緒にと言われて納まりました。ルリビタキを間近で眺めて、下山コースは初めて歩く富田新道で熊対策として鈴を付けます。美しいブナ林の急坂を降って林道に出てホットしますが、まだまだ延々とフジ・ヤマツツジ・ウツギ等の花咲く林道歩きをして、日原鍾乳洞に寄りますが、今まで見た鍾乳洞の中では下の下だが、何故か観光客で道路は大渋滞です。今日の宿は昨年末の雲取山下山時に利用した「観光荘」で期待通りの対応に満足しました。

 55   観光荘8:55=日の出IC9:40=木更津南IC12:30
 アクアラインが大渋滞とあって、関東自動車道の岡回りにしましたが、こちらも渋滞で往路の約倍の時間がかかりましたが、良き山旅がそんなことを帳消ししてくれていました。個人的にも11座(¥2,730/座)を踏むことが出来大満足です。