隠れ名山・小太郎山に登る 
 白鳳三山北端に位置し、ハイマツに覆われ、野呂川の雄大な谷を隔てて、甲斐駒ケ岳と対峙する。縦走路から外れており、訪れる人は少なく、静かな山旅が楽しめる。山頂からの北岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山等の展望は素晴らしい。とあって、かねがね登りたい山にリストアップしていて、タイミングを計っていて、今回実行に移した。
 期待通りの山だった
 南ア・小太郎山を楽しんでください(スライドショー)
 メンバー  山田睦男 
 日程  平成29925日(月)〜27日(水)
 9/25   君津駅5:42=甲府駅9:08/10:00=広河原12:15/12:25…大樺沢分岐12:55…白根御池小屋15:10(泊)
行動時間;
2時間45
 君津駅までは女房に「土産を買ってくる」と言う約束で送ってもうことにした。
 千葉駅から特急あずさに揺られて甲府駅に。駅前の武田信玄像の前でゆったりと
バスを待ち、登山者でほぼ満席で芦安からは林道の誘導のために車掌さんが乗車。
 
この車掌さんはガイド役も兼ねて説明してくれ、山にも詳しいみたいです。

 広河原から白根御池に向かうのは2人のみで他は北沢峠らしい。

 北岳も望めてのスタートで、山歩きは晴れているのが一番の元気になり、一昨年も歩いたコースなので、ビシターリビスターリと白根御池小屋までは3ピッチで着きます。
 初めて見る花は、小屋の花図鑑で調べると‘セリバシオガマ’でした。

 夕食までの時間は外のベンチで、ジョッキを傾けながら読書に浸ります。
 部屋は横浜からの同年輩らしき人と二人で山の話に興じ、朝が早かったのと疲れで
18:00には布団の中に入りました。
 トイレに起きたときに外に出ると満天の星が、星座で判るのはカシオペア・オリオン・北斗七星くらいで、帰ったら星座の勉強しようといつも思っています。

 9/26   白根御池小屋6:00…小太郎分岐8;15…前小太郎山9:45…小太郎山10:10/11:20…小太郎分岐尾根13:30…肩の小屋14:05(泊) 行動時間;8時間5
 翌朝、同室の人は扁桃腺の熱が出たと、間ノ岳を狙っていたとのことですが又挑戦しますと下山されました。自分の鼾で眠れなかったのが原因だろうか。

 朝日が出ると紅葉に山が燃えています。白根御池小屋に映る逆さ北岳は絵になります。
 鳳凰三山を背に草滑りの急登を休まずに…多くの下山者が元気よく降って来ます。
3ピッチで小太郎分岐に出ると360度の大展望が待ってくれています。
 中央アルプス・仙丈ケ岳・鋸岳に甲斐駒ケ岳・八ヶ岳・鳳凰三山に、これらの奥には
3年前大噴火の御嶽山・乗鞍岳・槍穂高連峰・奥秩父連峰と歩を残した懐かしい眺望を堪能します。
 今回目的の小太郎山は足元から延びた尾根の先に鎮座しています。

 二重山稜の西側のルートに足を進め、ハイマツ帯や岩稜に小さなアップダウンの連続で、思ったより時間を喰っているようです。前小太郎山(2646m)を通過して小太郎山(2725m)に。
 まさに別天地でコーヒタイムをとりながらゆったりと小一時間ほど至福の時を過ごします。このコースですれ違ったのは
3人で、うち一人は昨日、池山尾根から肩ノ小屋まで来たと岐阜の猛者でした。

 肩ノ小屋は2Fの大広間で、4人スペースに2人で今日も楽ちんで、対面の宇都宮から同年配の人とは夕食後もストーブの周りで小屋の親爺さんと名古屋からの夫婦と5人で談笑して布団に入ったのは19:30過ぎだった。

 トイレは大小にかかわらず1回¥100ですが、こればっかりは我慢できなく、夜トイレに出たときは今日も満天の星に流れ星も見えました。

 9/27    肩の小屋5:45北岳6:35…八本歯のコル7:50…二股9:40…広河原11:40/12:00=甲府13:55/14:09=君津18:16
行動時間;5時間55
  翌朝、朝食後小屋の人から「日の出だぞ」の声でみんな外に出てしきりにシャッターを押し、富士山には驚嘆の声をあげ、日本人だなーと思います。
 北岳に向かうのは数人で、大勢は下山のようです。風が強く、¥100の手袋はストックを握る手が冷たく痛く感じます。 山頂から白鳳三山の間ノ岳・農鳥岳に塩見岳に笊ケ岳も望めます。

 八本歯のコルから大樺沢を降りますが、両膝が痛くなりピッチが上がりません。
 広河原の吊り橋で「帰ってきたぞ!」と叫ぶと北岳が「よく頑張ったなー」と応えてくれました。

12:00のバスを気にしながら20分前に下山できたが、着替える時間もなく、甲府駅でも時間の余裕はなく、ビールと弁当と土産を買って駆け込み状態で乗車、着替えは列車の中でパンツから全部着替えしました。

花は大樺沢でタカネナデシコ・トリカブト・アキノキリンソウ・ヤマホタルブクロ・ミソガワソウの群落に、センジュカビン・イワオトギリソウ・モミジカラマツ・タカネグンナイフウロ等々多くの花々に、おまけに帰路のバスの中からホウオウシャジンにも出会えました。
 野鳥はホシガラスとコガラだけでした。

新しく踏んだ2座は、時間とコストは高かったが、大満足でした。