尾瀬の秘峰・景鶴山 
 残雪期しか登れない山に
 残雪期の尾瀬を歩いたのはソロで19815月に至仏山・燧岳に、鉈目会で19844月に山ノ鼻にテント泊、一人で至仏山をスキーで、仲間は燧岳に登った記録が残っていた。

 景鶴山の記録が登りたい山リストニ残っていて今年の山行予定の5月にリストアップしていて実行に移すことが出来た。

 日程  201754日〜6
 メンバー  山田、吉島、伊藤
 行程  景鶴山スライドショー
 5/4 木更津南IC4:30=沼田IC7:10=戸倉=鳩待峠9:30…山ノ鼻10:35/11:20…龍宮小屋13:15…桧枝岐小屋14:00(泊)<行動時間:4時間30分>
 5/5 桧枝岐小屋4:55…東電尾瀬橋5:30笹山(15386:20/6:50与作岳(19339:15景鶴山(200410:25/10:50…鞍部11:00/11:40…(景鶴尾根)…景鶴沢下部13:10…ヨッピ橋13:25…牛首15:00…山ノ鼻小屋15:45(泊)<行動時間:10時間50分>
 5/6 山ノ鼻小屋6:55…鳩待峠8:25/8:40=戸倉9:20=沼田IC10:20=木更津IC12:50<行動時間:1時間30分>
 記録  3日のラジオから流れる渋滞情報から当初予定から1時間出発時間を早めて正解で順調に高速を走れた。戸倉から鳩待峠の駐車場に入ると「満杯だから戸倉に戻ってバスで来てください」何故、戸倉でそのようなことを指示を出さないのかと腹が立つ。往復のバス代も予算外でオーバーとなってしまった。

 山ノ鼻には登山者はもとより尾瀬ヶ原散策の観光客らしき人々で賑わっていて、青空に風もなく、我々はここでのんびりと昼食をして再出発。木道は完全に雪の下で、至仏山・燧岳に目的の景鶴山も眺められ、延々と雪原を歩きますが結構足が疲れます。龍宮小屋で一休みして桧枝岐小屋に。早速前祝に屋外のテーブルで生ビールで乾杯!ワインにウイスキーも空いていき、部屋に戻って横になると寝込んでしまって夕食時間に遅れそうになってしまった。

 朝食はお弁当にしてもらって4:55出発。モルゲンロートに輝く至仏山に景鶴山に迎えられて絶好の春山が期待できます。

 東電尾瀬橋を渡って東電小屋手前で笹山に取り付きます。踏み跡があちこち付いていてどこでも歩けそうです。笹山で朝食ですが中身はなかなか豪華なものです。幾つかのピークを越えて展望が開けた与作岳に。ピラミダルな景鶴山も迫ってきます。後続の210人に追いつかれ、テント泊した24人はもう下山です。

 山頂直下の鞍部にザックをデポして空身でナイフリッジの尾根を一歩一歩慎重に進んで待望の山頂です。先行の2組が去った後は我々3人のみで360度の大展望を貪ります。至仏山・谷川連峰・苗場岳・巻機山・越後駒ケ岳・平ケ岳・会津駒ケ岳・燧ケ岳・日光白根山等々に尾瀬ヶ原は直下に拡がっています。「良い山だなー」と幾度も声が発せられます。

 鞍部では群馬と福島からの若い2人の女の子は景鶴尾根を降ると先に、我々は平ケ岳を眺めなら昼食し景鶴尾根を降ることにします。先行した2人は山スキーを履いていて尾根から早めに景鶴沢を下ったコースを採ったみたいで、我々は雪崩を避けるために忠実に尾根を降ったが、樹林帯が切れると裸の雪原を階段下降で、ほぼ降りきったところでMY君がブッシュにアイゼンを取られて転倒、直ぐに止まったがあと数b先は急斜面で雪崩の巣だった、危なかった。

 ヨッピ橋の木道は外されてていてワイヤーにしがみつきながら鉄骨を慎重に渡ったが、つぎに現れた橋はワイヤーが無く靴幅しかないH形鋼の渡る羽目に。今回1番怖い歩きだった。又、木道の中央部は雪が薄くなっていてAK君は下半身をすっぽりと落ちてしまった。雪解けが進んでいくと更に危険度が増すことだろう。

 疲労困憊で山ノ鼻小屋に到着。疲れて飲めないのではと思っていたが、風呂で疲れを癒すと一杯の生ビールが息を吹き返してくれた。でも、夕食後は3人とも炬燵の中に足を突っ込んで寝てしまっていた。11時間近く爆睡して迎えた朝も至仏山が輝いていた。

 鳩待峠に向かうにつれて灰色の雲が広がってきたが雨になることなく助かった。

 雪山の中でも小鳥たち(コゲラ・キビタキ・コマドリ・ツツドリ・ウグイス・カケス・ミソサザイ・アオジ等にバスの中から猛禽類も)は春を迎えるに喜びの囀りを聞かせてくれた。

 又、尾瀬ヶ原では熊の生態観測の人は毎日数頭見かけるとのことだった。

 渋滞を避けるために温泉にも入らずに帰途についた。